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とんぼ玉技法の部屋

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金魚「ランチュウ」の作り方
らんちゅうは、高級金魚です。
特徴は頭のコブコブと背中に ヒレ が無いことです。
良いらんちゅうとは、可愛らしい目と頭のコブ、全体にどっしりとして尾の付け根が太いこと
さらに尾ヒレの左右が横に180度開いている。  こんな表現が出来ればいいのですが。

こんな感じでどうでしょうか。
尾ひれはまだ改善が必要ですね。

この程度の写真でご勘弁を。

皆さんのもう一工夫で良い玉に完成することでしょう。

胴体から始めます

中央に白鉛ガラスを点打ち 楕円形に形付けます。
ここが胴体になります。

各ヒレをつけます。

ヒレの作成は

細引き前のガラスの構成 断面です。
乳白色の円柱に、白ソーダの極細をぐるりと付け
最後に透明クリアーを巻きます。
クリアーは最後の玉の仕上げでクリアーを全体に被せたりする場合に
模様が崩れるのを防ぐためです。これを細引きします。
細引きは、球をつぶして、おせんべい形状にしておいて細引きすると平らなパーツにできます。

今回は、細引きを円錐形状にしたものを使いました。
細引きの先端を炎で軟らかくして、ピンセットで引き 炎で切ります。
適当な長さでカット。  または細引きを軟らかくして平らに押しつぶしてから
三角形にカットする方法 など工夫してください。
円錐の先端を玉に着けます。ヒレの先端はまだ浮いています。
先端を炎で軟らかくしてピンセットや引っかき針で形が修正できます。
大体の形を作りながら玉に押さえていきます。
さらにヒレ全体を平らに押しながらなじませます。

胴体側に着けるヒレの向きを180度変えるとヒレの模様が変わります。
好みで工夫されると良いでしょう。

胴体の細引き

赤透明鉛ガラスを玉にします。
白ソーダの細引きを二箇所線状に着けます。

ねじりながら細引きをします。

ある程度にねじっておき、必要時に再度炎で細引きしてねじり好みの太さにします。

白ソーダの太さは、細すぎると パーツが出来たときに白が解らなくなります。
白模様がウロコの模様に見えます。

胴体の仕上げ

胴体用の細引きを3〜4列付けます。
白地に収まるかはあまり心配しないでよい。
加熱しながら縁を滑らかにまるみをつけます。この時にはみ出た白を処置しましょう。

図は尾ひれまでとどいていません。長くしてもいいですね。
細引きを馴染ませていくと広がりますからその辺も予想してください。
短いときには尾ひれ側を引っかいて胴に着けるのもいいでしょう。
丸みの付け方

ひっかき針の腹を使って接着した部分を押していくと
少しづつ移動します。
撫でるようにこすると滑らかな丸みのある形に落ち着きます。

細引きを着けて早めに作業します。
接合面が時間経過と共に玉に馴染んでしまう前に作業します。

頭がまだですからここでは軽く押さえる程度にします。
押さえ方は上の図では、上から下方向になでる気持ちで押さえると
白模様がゆがんでウロコに見えてきます。
また白模様を針先で軽くこすっても模様に変化が出ておもしろいでしょう。

頭をつけます

白鉛ガラスを横長ぎみに点打ちします。
針先で引っかいて好みの形にします。
赤透明を上に乗せてコテで押さえます。

その上に小さな白点打ち上に赤点打ちを何箇所か付けます。
これでらんちゅうの頭のデコボコを表現します。

なれてくれば、胴体の白点打ちと同時に頭の点打ちもできますね。

目をつけます

左右に、小さな白点打ち。一度押さえます。
さらに中心に、黒の点打ちで目を表現します。

最後に全体のバランスを確認します。
細かな修正は、引っかき針で行ってみてください。
ヒレを延ばしたり少し曲げてみたりすると表情も変わってきます。

たとえば目を失敗したらば、どちらか良い方を残し悪い方を頭のコブコブで隠せば問題なくなります。



追加。各パーツの解説  ( 2015、9月)

尾びれと胸ひれ用の細引き

赤地にソーダの白を並べて細引き。断面は板状。
上下にクリアーで包んでいます。クリアーは厚めに。

クリアーが無いと玉上での加熱で変形してしまいます。

ひれのパーツ作り


細引きをカットパーツにしていきます。
カット面をガラスポンテで引き切りして端を整えます。

一番上が尾ひれ右部分の各パーツ。
先端を溶かしてくっ付けます。
各部分の先端が長すぎなので、ガラスポンテで引き切り
整形すると下のパーツに完成。

左部分のヒレと右部分のひれが完成。
これを玉上で合わせれば尾ひれが完成。



胸ひれは右上のようなパーツを作れば良し。

胴体のパーツ

赤にソーダ白のラインを入れてネジリます。

下のが使用サイズのネジリ。直径は2mm以下。
3〜4本並べて胴体にします。

胴体部分。赤細引きの取り付け。

尾側を細くするテクニック。  図の左が頭になる向きです。

上部解説図のようにして右部分のネジネジを玉に付けずにして
曲げこみ、中央のネジネジの上に重ねる。

炎で馴染ませると重なりは美しく仕上がります。
目玉用の細引き

黒、白のソーダ細引き。
小さな点打ちで目を作ります。

周囲のお飾りに三島バイカモの花を配しています。
その茎材。

白と緑のソーダに外をクリアーで包んでいます。

この細引きは葉っぱ材にも使います。

葉っぱ材。
金魚藻の葉っぱのイメージで一番下が完成パーツ。

玉の茎部分に差して上にクリアーをくっ付けてなじませれば良し。

三島バイカモの花パーツです。
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