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とんぼ玉技法の部屋

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データベースNO.3

特に紹介するほどでもないが、とんぼ玉の制作に関する情報をメモ程度に紹介する場所として
データーベースとしてまとめることにしました。

花を綺麗に咲かせるちょっとしたコツ

初心のころは、なかなか綺麗な花を完成できない。これ 私の実感。
独学では教えてもらえないので コツをつかむのに苦労する。そのうちに 投げやりな心境になってしまう。
でもある日、突然 満足できる花が完成する。 私もそうでした。 

相変わらず画像が悪くて申し訳ありません。

花びらは赤色ガラスのみのパーツです。

綺麗な花の条件は?
1.立体的
2.花びらが自然体
3.花びらが左右前後均等に
4.色の変化がある。(のっぺりした色)

立体的に見せるには

立体的に見えるのは、奥行ですね。奥行を出すのはどうするか。
たとえば、絵画で奥行を出すのは色の変化と明暗ですね。

まずは 花パーツを玉に埋める場合には、深くパーツを埋めましょう。
写真の中心部分の赤色が濃く見えますね。深い(厚みのある)ので赤が濃く見えるのですね。
花びらの先の方は淡い赤。赤ガラスが薄いからですね。

ですから 花びらの先端側はヘラでしっかり押してやり 花びらを薄くします。

花パーツ中心を押して花をある程度開かせたら花びら先端を薄く伸ばして。一度で完成させず何度も押さえて完成させましょう。パーツを炎で加熱すれば何度でも手を加えられます。

でも押さえすぎると花びらの先が色が散ったように崩れるので注意です。

花びらのパーツを作る段階で花びらの裏側になる白ソーダが厚めになってしまうと 花びらの先端が淡い色になってくれません。これも注意の一つですね。

花パーツを小さく作り 小さめの花にすると良いとおもいます。

花びらが自然体

実際の花びらは 単色でも微妙に色変化があります。 色変化の無いのは造化ですね。

花びらの色に変化をつけるには。
花びらのパーツを作る段階の時に外側の白ソーダ面に凹みを多数付けます。刃物で細引きする方向に溝を付けて 炎で炙り 平らに戻します。その後にクリアーガラスを被せます。
外面は平らになりますが反対の内側の 白ガラス面は凸凹状態に残ります。
この凸凹により赤い色ガラスに濃淡の変化が出ます。

深めに溝をつければ花びらに筋として現れます。

花びらが左右前後均等に

なかなか均等にできませんね。
原因の多くは図のように玉に直角にパーツ埋めできていないことです。
なかなか気がつかないんですね。 本人は直角にしているつもりなんです。
図の右図の方向から眺めてください。ほぼ100パーセントずれたり曲がっています。

芯棒の中心と玉に着けたパーツの中心が直線上になっているように。
これ原則のようです。

客観的に見れば、原因はあります。
ただ本人が自覚していない。
自分の作業を客観的に観察してみましょう。原因と解決方法がみつかりますよ。

混色の紹介

ソーダガラスの乳白色を作る 混色についての紹介です。
クラゲとかきのことかの傘部分のパーツなど好みの色具合で作りましょう。
手元に白色しかない。今回は乳白色系で作りたいとお考えの時、混色で乳白色を作ってみましょう。
メーカー品の乳白では物足りない場合など活用されてみてください。

手前は市販品の 鉛ガラス乳白色。
中央が今回 混色のソーダガラス。
奥が市販品の ソーダガラス白色。

混色比率(ガラスはソーダになります)
透明を 7 -- 白色を 1 の比率で混ぜた場合になります。

この比率での色は、鉛の乳白に近いが白が鮮やかになる。
鉛の乳白に近づけたい時にはさらに透明を追加する。
(思いのほか白色の量は少なくします)

乳白色の下玉に色ガラスの透明系を重ねると色ガラスの色合いが落ち着いた フワっとした感じの色になり、花玉の下地に乳白色はよく使われます。(白色の上に色ガラスでは色がはっきりしすぎて安っぽく見えるときなどに使います。)
たまに色の種類によっては、乳白色が色ガラスの色をボンヤリした見栄えのしない色にしてしまう場合があります。
こんなときに乳白色+白の混色でトライしてみてください。ボンヤリした色が変わりますよ。

混色のし方

芯棒の先に二種類のガラスを溶かし端をピンセットで摘みねじります。
さらに引っ張ってから芯棒側に折り返します。
ただひたすら繰り返して混色します。
あとは細引きしてガラス棒にして使用します。
混色中でも色具合を見ながらガラスの追加をすれば希望の色にできます。
(ピンセットは短時間で摘み、水冷却しまた摘むように。 ガラスがくっつきます。)

細引きガラスの定寸カット

模様玉などで十数本の細引きガラスを同じ寸法にカットする方法の紹介です。
オーソドックな工具を利用してカット出来る方法を考えました。

必要なものは
        1.コテ・・・・・金属面が直線であるもの
        2.タイルニッパー B型 MP-5S(石井超硬)
        3.マグネットクリップ
        4.メジャー

カットの手順は

1.コテにマグネット付きクリップをつける。クリップの側面からコテの端面がカットしたい長さになる位置
2.タイルニッパー刃の側面をコテの端面に合わせる。
3.細引きガラス先端をクリップの側面に当てる
4.ガラスをカットする。

マグネットは、百円ショップで購入。マグネットの磁力が弱い場合にはズレてしまうので2個並べて使用します。
くいきりをお持ちの方は、コテに当てる刃先の向きが90度変わりますがこの方法は使えるでしょう。
ガラスを当てるとコテが動いてしまうようならば、雑誌とかをコテの上に乗せて重石にすればOKです。

奥行のある色相の玉にしたい時

通常 白色ガラスの上に色ガラスの透明を重ねますね。これですと玉の表情として、奥行感は望めません。
そこで、下地には一般的に乳白色を使いますとガラスの色が奥行の有る表情(深みのある表情)に変わります。
しかし上に乗せる色ガラスの種類によっては ボワーとした色になってしまう場合があります。
そこでさらにひと工夫です
下地に使う乳白色を市販のままでなく 乳白色ガラス+白色ガラスの混色を作り下地に使ってみてください。
上に乗せるガラスの色にもよりますが、さらに深みの有る表情になってくれますよ。
混色比率ですが、白色は少なくて十分です。私は 7対1 以下で使っています。
一度試してみてはどうでしょうか。


クラゲの脚の様な表現方法は

タコクラゲの写真です。

クラゲの脚はボンヤリした白が原則ですね。

こんな感じの細引きはどのようにするんだろう。

この疑問の手助けをと思いチョット書いています。

解説用の写真です

ガラスは全てソーダガラスです。
使用ガラス、白(A29)、クリアー(G36)、濃青(E7),
青(E18)


乳白色ガラスは混色で製作したものです
白(A29)とクリアー(G36)を混色して乳白色を作ります。


NO.1解説
三色混色です。比率は白1:濃青9:クリアー10
ダメな色なので外周はクリアーで包みませんでした。

NO.2解説
中心に濃青その上に乳白(比率は白1:クリアー4)を塗り
最後にクリアーで包む

NO.3
中心に濃青その上に乳白(比率は白1:クリアー15)
を塗り最後にクリアーで包む

NO.4
中心に濃青その上に乳白(比率は白1:クリアー30)
を塗り最後にクリアーで包む

NO.5  濃青ガラス素材

NO.6  青ガラス素材

NO.7  乳白ガラス(混色比 白1:クリアー15)

解説していきます

クラゲの脚は外側がゼラチンの白に見えて、
中心部分に色がついていますね。
これをガラスで表現するのには左の図がベストではないでしょうか。

肝心なのは乳白色の濃さでしょう。
乳白の濃さがよければ、bから見ると色ガラスの色が乳白ガラス越しに
見えていて、aから見れば乳白色が厚いガラスのようになりますから
乳白部分が際立って見える。

解説写真の2で単純に混色してみました、色が単純で単なる色棒に
見えてしまいました。(この方法はダメですね)

外側のクリアーは鉛ガラスとの接触時に変色を防止するためで
ソーダガラスのパーツでは普通に行うものです。

では乳白色の混色はどの位がいいのでしょうか。

解説写真の4は1対30の濃度で混色した乳白です。これですとくっきりと青が見えます。縁の乳白ははっきり見えません

解説写真の2は1対4の濃度で混色した乳白です。これですと濃青がぼやけて乳白が目立ち過ぎのようです。

解説写真の3は1対15の濃度で混色した乳白です。このあたりの乳白が一番良さそうです。

ただし中心の色ガラスの色の濃さを考えることと、細引き前の乳白ガラスを塗る時の厚さも影響しますので
予想を着けて乳白ガラスの混色比率を決めることです。


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