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とんぼ玉技法の部屋

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矢羽根玉での下玉サイズの決定方法の解説

矢羽根玉ふうのとんぼ玉を作成するときの細引きガラスと下玉のサイズの関係を解説しました。

申し訳ない。  手元に矢羽根模様の玉が無いのです。
こんな感じの玉模様でご理解ください。

矢羽根玉は細引きのネジネジが右巻と左巻抱き合わせのデザインの玉です。

下玉を作り外周にネジネジの細引きを並べます。
この時の細引きの本数に対する下玉の直径の決め方の説明です。

直径の測定には「ノギス」を使用します。
安いもので十分です。1000円位で有ります。但し鉄製のこと。下玉制作中にも使いますよ
(測定精度が0.1mm測定出来るような高価な物でなくて良い)

直径を計算してみましょう

計算の記号はこのようにします。

細引きの本数-- N(本)
細引きの直径-- d(mm)
下玉の直径---- D(mm)
細引きセット後の仮想直径-- D.m(mm)
細引きセット後の仮想周長-- X(mm)
細引きN本並べた長さ--L(mm)

細引きを隙間なくならべた時の下玉の直径:D は次ぎの式で求めます。
     D=L/3.14-d  


例として
     細引きを 16 本     16本並べた長さをノギスで測定 48 mm
     ちなみに細引きは直径が 3mm ×16本=48mm
     式に入れて計算
       D=48/3.14-3=12.28mm 約12.3mm
下玉は直径が12.3mmとなります。
   (実際にはもう少し大きな下玉にしますよ)

どうでもよいが少し解説を

上の式はL寸法から概略求めたものです。本来は仮想直径D.mで求めなければ。ですね。

上の式はどのように導いたか
   
   仮想直径の周長X は X=π D.m    よって D.m=X/π ・・・・・・(1)
   下玉の直径は D=D.m-d  ・・・・・(2)
   (1)式を(2)式のD.mに代入すると
      D=X/π-d   となる
細引きセット後の仮想周長を X ではなく L と簡略しますと上の式になります
   

では仮想周長 X と 細引きN本並べた長さ L は 計算上どの位違うのでしょうか例題で計算してみます

細引きの本数-- 16(本)
細引きの直径-- 3(mm)
下玉の直径---- D(mm)
細引きセット後の仮想直径-- D.m(mm)
細引きセット後の仮想周長-- X(mm)

細引きN本並べた長さ L は 3×16=48mm
下玉の直径 D  は D=48/3.14-3=12.28mm
細引きセット後の仮想直径は D.m=D+d=12.28+3=15.28mm
細引きセット後の仮想周長は X=D.m×π=15.28×3.14=47.97mm
その差は わずか 0.03mm となりますから Lで計算しても問題無いことがわかります。

下玉を 1mm 大きくすると 仮想周長はどの位長くなるのでしょうか計算してみます。

一般的には直径から周長を計算--- D×π
1mm大きいと--- (D+1)×π=D×π+1×π・・・・・・つまり直径の増加分×π だけ周長が増加するので

増加 1mm では  1×3.14=3.14mm
増加 2mm では  2×3.14=6.28mm    となります

この関係を配慮して下玉は少し大きめの玉直径に仕上げていけば良い事になります。

下玉に細引きを並べるご自分の技量と相談して下玉の直径を決めてください。

なお下玉の直径は制作中にノギスで実測して確認をしていきますよ。
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