ホーム 技法 道具 作品 ブログ
師匠の店 リンク集 自己紹介 趣味の部屋 掲示板
メールは
こちら

とんぼ玉技法の部屋

[目次へ]--- [前の頁へ]---[次の頁へ]

タコクラゲ

試作の写真です。

傘の色と濃さがマダマダですが

こんな感じに出来ると思って頂き

作り方を御紹介させていただきます。

タコクラゲの作り方

クラゲのパーツを作って下玉に乗せてクリアーで包む方法です。
基本の流れは---脚を作って--脚の凸部を付けて--傘を付ける順番です。
ソーダガラスを多用すると玉割れ原因になりますのでなるべく鉛ガラスを使う様に解説しています。

脚材

脚の細引きガラスを作ります。(これは一例ですから、いろいろな方法をためしましょう)

全てソーダガラスです。

中心に色ガラス(透明系)、次に乳白色、最後にクリアーガラスの順番に巻付けて
細引きを作ります。 最終の 太さは1.5mm位になります。

クリアーの作業では、ガラスの冷えによる白濁に注意です。これは作業全般に
おいて、一番重要な点です。ガラスを乗せる前に下玉側を加熱(炎の中に)しておく事。
時間は数秒でも良し。(ガラスの大きさにもよりますよ)

細引きの端をポンテ引きして引き切りして
全長を15mm位に揃えてカットします。
8本必要です。

(カットの道具を紹介しています。ガラス定寸切り ページの下方)

脚を取り付けるための細引きを用意しておきます。
   3mm位太さのクリアー鉛ガラス  長さは持ち手に出来る寸法です。

脚の凸部材

こんな断面の細引きを作ってみました。

中心に色付きの鉛ガラス外に白のソーダガラスを巻く。
中心にクリアーの鉛ガラス外に白のソーダガラスを巻く。
これらを楕円形に重ねて鉛クリアーガラスで包み細引きをする

細引きサイズは短辺幅を、脚材の太さに合わせてください。

傘材

混色で細引きを作ります。
   白色ソーダ + クリアーソーダ + 色付きソーダ =これを混色します。
     混色比率は、白は少なく色付きを多めにがよさそうです。
細引き太さは5mm以下程度(ラフな太さでかまわない)

ソーダガラスで傘の白斑用細引きを作ります。
  白ソーダ + クリアーソーダ =混色します。 (白ソーダのみですとクッキリ白斑になります)
細引きは適当に、先端は引き切り状態の尖がり状態にしておきます。(小さい点を打つためです)

細引きガラスを準備しておきます。
   クリアーの鉛ガラス と クリアーのソーダガラス----それぞれ極細、細の二種類有ると便利です。

作り方です

脚の部分から

脚から作っていきます。

持ち手の3mmクリアー鉛ガラスの先端に色ガラスをつけます。
色ガラスは脚付け根の中心部分の色になります。色ガラス無しでは根元
部分が脚のみの色配列で隙間が見られて不自然になります。



脚を8本乗せていきます。
注意点は脚は細いので加熱過ぎると溶けます。特に脚先の尖んがり。次に気泡の元になる凹み部分。

脚の元を少し溶かし、持ち手ガラスにくっ付ける。
次に寝かせる。
クリアーガラス棒と脚が隙間の無いようにくっ付ける
脚先は加熱でまるまらないように、コテで図の左方向に撫でるように
くっ付ける。

ここで隙間が残ると後作業で脚が切れたり丸く縮んだりしてしまう。

加熱過ぎないようにして8本の脚を取り付けます

(ここでクリアーガラスを追加点打ちして固定しようとすると完成後
クリアーの白濁が出てしまいます)

脚の固定ができたら、脚とクリアーガラス間の隙間をなくします。

加熱していき相互に馴染ませていきます。脚はソーダガラスですから
型崩れも無く馴染んでいきます。

加熱によりどうしても下段図のように膨らみが出てしまいます。
図右端にポンテを付けて引っ張り元の形に戻します。

手抜きは気泡が出てしまいます。

右端にくびれをつくります。ピンセットなどで少しずつ潰していき形成します。

脚の上に脚の凸部材を付けます。
凸部材細引きの先を溶かし、脚取り付け部分に押し付け短い長さで
カットします。

さらにカット面に鉛クリアーを点打ちします。
軟らかくしながら上からコテ押さえして広げます。切断面の模様を崩さないように。
針先で両端を引っかき楕円上に伸ばします。

加熱していき凸部分が目立たないように馴染ませます。

傘を付ける部分を作ります。

まずくびれ部分にポンテ引きして先を尖んがりにします。

次に傘の膨らみ(傘の裏になる)になる鉛クリアーを巻き付けます。
加熱して傘の裏側カーブ形に形作ります(円錐ぽい形)傘を付けてコテ伸ばし
すると形が詰まってきますからその詰まり代を見込んだ形を想像してください。

形ができると先端の尖んがりが消滅していますから再度尖んがりを作ります。

最後に尖んがりの先端にソーダのクリアーを点打ちして、小さめの球形を付けます。
この部分は傘を伸ばし形成するときに軸が中心に潜りこみやすくさせるための工夫です。

ここまで作ってバーナー上部で支え、予熱状態にしておきます。(私の予熱台の紹介 ページ中ほど)

傘材

傘完成時に傘の内側にぼんやり見えるための色ガラスを付けます。

さらに上に白又は乳白ガラスを付けます。
それぞれはガラス断面に膨らまないようにコテ押さえしておきます。

ここでの色ガラスを多めに付けると傘に形成した時に横にはみ出させて
その色ガラスの効果を作ることもできます。

予熱の脚材と傘材をドッキングします。

図のように脚先に傘材をチョイ付けしてカットします。
カット面には鉛又はソーダのクリアーを盛り付けします。

カット面を重点的に加熱してコテ押さえしながら円盤状態に押さえつつ
傘形状に広げていきます。

傘が出来たらば白斑を付けます。
細引きの白又は乳白のソーダガラス細引きで点打ちします。
小さな点打ちになります。
細引きの先端を尖らせておき先端が軟らかくなる瞬間を捉えて点打ちします。常に炎の上での作業です。
炎からずらすとその瞬間に白ガラスが固まりますので。
傘が完成出来たらば持ち手側のクリアーガラスをカットしてパーツは完成です。

今回のパーツではありませんが
こんなパーツになります。

傘の根元のクビレは気泡の原因になってしまうので
凹みはさらにクリアーガラスで埋める作業が有ります。

後は玉にパーツを乗せてクリアーガラスで包むとタコクラゲとんぼ玉の完成です。
気泡がどうしても発生してしまいます。つねにどんな作業で気泡が残ってしまったのか考えながら作って行けば
そのうちに綺麗な玉が作れるようになるとおもいますよ。


[目次へ]--- [前の頁へ]---[次の頁へ]


inserted by FC2 system