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とんぼ玉技法の部屋

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とんぼ玉を徐令材に入れるタイミングについて
徐令材に入れる温度のタイミングはとても難しいですね。
入れる温度が冷えすぎですと割れてしまいますし、熱すぎるとガラス表面が荒くなってしまいますね。

とんぼ玉を炎で加熱し中心部まで赤熱状態にします。ここで言う赤熱は、暗い部屋で見る赤熱状態のことで、昼間の晴れた日に見れる赤熱は過熱しすぎです。昼間の赤熱にしてしまうとガラスの表面はガラスの対流が始まり模様がぼけた様になってしまいます。昼間の赤熱と暗い部屋の赤熱の違いをぜひ体感してください。「ガラスはまだこんなに赤かったのね」と感じますよ。

加熱のし方は、玉全体を炎の中に入れる時間は少なくするようにして、表面を主に加熱します。だんだんと中心部に熱が伝わっていきます。そのまま加熱しますと表面が熱くなりすぎますので、こまめに炎から外して少し表面を冷ましてあげて、また加熱してあげます。中心側が十分な温度になれば、炎から外して、空冷します。私の場合は15〜20秒位待って後徐冷材に入れます。

こんな事をやってみましょう。
 徐令材に入れる直前の玉を明るい所で見ると、ガラスの表面は冷めているように見えますが、これを暗い所で見るとまだ赤みが残っています。
この冷え具合を覚えましょう。

佐竹ガラスの各温度値です

      クリスタル系 (鉛ガラス)
      膨張係数 125〜128  屈伏点(溶け始める温度)460℃
      比重 2.5〜2.6      融点 850℃  

      ソーダ系 (ソーダガラス)(無鉛ガラス)
      膨張係数 110〜120  屈伏点(溶け始める温度)480℃
      比重 2.3〜2.4      融点 880℃

      除冷点(除冷開始によく設定する温度)470℃〜480℃

これを見ると、徐令はガラスが溶け始める温度になります。つまりガラスが軟らかくなる温度。
ですから徐令材に入れるのは、ガラスの赤みが消えるチョット前の温度と言えます。

作品は、針で突いたりして軟らかくなる温度を確認できませんから、ぜひ練習玉で色々試してみてください。


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