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とんぼ玉技法の部屋

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データベースNO.1

特に紹介するほどでもないが、とんぼ玉の制作に関する情報をメモ程度に紹介する場所として
データーベースとしてまとめることにしました。

クリアーガラスの白濁について

クリアーガラスの白濁は悩みの元です。佐竹ガラスを使用していますが、白濁にはずいぶん悩まされました。
G1Sなる製品も販売されているようですが、私は使用したことはありません。
(それにしても佐竹はG1Sで太さが違うだけで値段が違うとは???ですね)

白濁で悩んでいる場合一般的には

1.玉と棒との温度差が違うと白濁
2.溶かす棒側を十分溶かさないと白濁
3.棒にキズ、汚れがあると白濁

こんな事がいわれています。
注意しているつもりでも白濁してしまう。 こんな方は、一度ガラスを徹底的に洗浄してみてください。
作業中にガラス棒を持つ部分も手汗などで棒が汚れるので拭き取るなど 
その他、作業工具やバーナーなどガラスと接するすべてを掃除して、必要ならば洗剤で洗う。
これを試しにやってみることを勧めます。もちろん作業前の自分の手も洗剤で綺麗にしましょう。

おそらくこれで白濁は解決するとおもいます。特にガラスは二度も三度も洗剤で洗ってみることです。

開く花パーツの大きさについて

開く花パーツの大きさと、玉を完成した時の寸法関係の記録です。

 花パーツの大きさは8*4mm
 出来上がりの花は8mm
  
 花成形時は十分押し付けて花を開いています。
 パーツを玉に載せるときはパーツを1/3位埋めています。
玉のサイズは 径18*長さ22mmです。

花を重ねたい時の一方法について

こんなふうに少し重なって花を表現する。

ちょっとした工夫になります。

最初の花を付けます。開かせる時のコテの押さえをしっかり行います。
花はあまり盛り上げないで潰しぎみに抑えると次の花の重なりによる変形が少なくなるようです。

次の花位置にアイスピックのような太めの針で穴をあけます。
ここに花パーツを埋め込み、通常の方法で花を開きます。

穴なしで花パーツを埋めると周囲のガラスが引っ張られて下地の花模様が崩れやすいようです。
太めの針穴にすると崩れにくいようです。

花の上に花を重ねてしまう方法はどうでしょうか

こんなふうに、花の上に花を重ねてしまうなどはどうでしょうか。

あり余りの花パーツで花を開いてみました。
下の花も崩れることなく出来上がります。

注意は、花のクリアーガラスを盛り上げないようにしたほうがいいようです。
最後の中心の花の時に綺麗に咲かせてあげれば、見劣りしません。

八重の花も、一重の花パーツで作れますね。一箇所の花で勝負スルときは無理っぽいですが、玉にたくさん花を配置するときは使えますよ。

花びらの色(赤の外に黄色)

パーツ制作時の参考にしてください。
花パーツを作成するときの花びらのガラス組み合わせと結果です。

佐竹ガラス
黄色G12, 赤G21、 おしべ 1本G37ソーダ(クリアー巻)
外側に白ソーダ 最後にクリアー を全体に塗りました。
結果はこんな色具合の花が完成しました。

黄色単色よりも落ち着いた雰囲気に出来上がりました。

黄色のおしべが花びら側に倒れてちょっとしたアクセントになりました。

花芯の失敗作紹介

中心に赤のめしべを配置しようと作ってみましたが結果としては
赤が全く表現できませんでした。
 (赤のソーダガラスと鉛ガラスを間違えてしまいさらには透明系の赤を選定してしまう間違いでした)
周りの白と区別できない色合いになってしまいました。

組み上げ前のパーツです。
めしべは 白ソーダの外に赤のG21を巻 外をクリアーで包みました。
おしべは 白ソーダにクリアーを巻。

この状態で見ると赤がそこそこいい色に見えますね。
中心に赤パーツ周囲に白パーツを並べて外側のパーツ間をクリアーで埋めて
完成させたのが写真です。

赤色はほんの少し見えます。

考察としては中心の白はやめてすべて赤不透明のソーダガラスにしないとダメですね。

ガラス棒と炎の位置

灯油バーナーを使用してい場合の条件になります。(ガスバーナーも同様ではないかと思います)
ガラス棒を溶かす時の炎の位置を解説します。
ガラスは佐竹ガラスになります。

鉛ガラスの白 --- バーナーのエアーは多めにします。炎の位置は上部1/3以内を保持します。
            エアーの量を少なくすると、ガラスにススが付着します。
            薄くきつね色のようなススの場合もあります。溶けたガラス部分が鮮やかな白色で
            ない状態でしたら ススが出ていると思ってください。このススは炎では消滅しません
            いつまでもガラス面にとどまりますから、この部分はピンセットで除去します。
            

白色ガラスでススが顕著に見られます。おそらくほかの色ガラスでも同様のススが発生しているのではないかと思われます。色が付いているためにススが分かりにくいのかもしれません。玉の出来上がりが濁っている場合は ススを疑ってみましょう。 
 しかし 酸化炎で玉を制作すると 表面のツヤが失われます。ツヤも有り ススも入らない炎の状態をみつ出してください。

鉛ガラスの黒 --- バーナーのエアー量は少なめにします。エアーの量が多い炎では銀色のようになって
            しまいます。炎位置は中間が良いでしょう。先端は、銀化しやすくなります。
            銀化しても、炎を調整し直せばまた黒色にもどります。
            また黒模様の玉が冷えぎみの状態でクリアーをかぶせると、黒色が銀化しやすい
            ように感じます。玉の表面を温めておきクリアーを載せるように注意します。

花パーツを綺麗に開くちよっとした注意点

花を開かせるのには練習あるのみ。でも
先日のテレビ番組で、職人の動きを、科学的に大学の先生が調べたら、逆に職人さんが「そう言われるとそんな感じに体動かしているわ」 「これ 修行中に教えてもらったら、もっと早く一人前になったで」
 花が綺麗にならない理由はどこかにあるんですね。 そこで気づいた事です。 以下ご紹介。

玉に花パーツを着けた図です
相当の確率でパーツは曲がってしまっています。
この場合、本人が自覚せずにまっすぐに着けたと思い込んでいる場合が多いと推測します

この思い込みが、綺麗な花を完成できない原因の一つと思います。
うまくいかない方。毎回パーツの向きを確認しましょう。

図の解説のように目線をしっかり意識しましょう。

特に、パーツ中心、玉中心 が分かりにくい。
 (曲がっていないと思いつつ横から見たらば曲がっていた)

玉に対して曲がったパーツの取り付けをしないようにする。

曲がっているのに、真っ直ぐと思って、コテで押す。 花を開く。 でも玉の面と花ビラの面に傾きズレがある。
最終的に、玉の面に傾きズレた状態のまま押し付けてしまう。 花の形が崩れる。 花芯が崩れる。

けっこうな確率で御本人が気づいていない。 
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